ガボール・アイとは?平松類さんの本とガボールパッチの研究、無料で試す方法

「ガボール・アイ」は、眼科医の平松類さんによる本のシリーズで、ガボールパッチと呼ばれる縞模様の図形を使ったエクササイズを紹介しています。このページでは、本の基本情報、ガボールパッチの研究で実際に検証されたこととその限界、無料で試せる印刷用シートやデモをまとめました。

Visionaryはこの本とは別の製品で、著者や出版社とは提携していません。

本と研究の解説 読了目安 5分

ガボール・アイはどんな本?

『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる!ガボール・アイ』は、眼科医の平松類さんによる本で、SBクリエイティブから出版されています。ガボールパッチの図を、エクササイズとして眺める形式の本です。その後、続編や判型を変えた版も出版され、シリーズになっています。「ガボールアイ」と表記されることもあります。

出版社は10万部突破を発表しており、30万部を超えたとする報道もあります。このページでは本の内容の要約や評価はせず、ガボールパッチそのものと、研究で分かっていることを説明します。

ガボールパッチとは?

ガボールパッチの例

ガボールパッチ:ガウス包絡線で変調された正弦波格子。性質を精密に調整できるパターンです。

ガボールパッチは、縞模様(正弦波格子)をガウス関数でぼかした図形で、縞が背景に向かってなだらかに消えていきます。縞の傾き(方位)、コントラスト、縞の細かさ(空間周波数)を正確に調整できるため、視覚研究でよく使われる刺激です。名前は物理学者デニス・ガボールに由来します。詳しくはガボールパッチの解説ページをご覧ください。

ガボールパッチの研究で検証されたこと

ガボールパッチを使った練習の研究としてよく引用されるのが、次の2つです。

Polatら(2012年、Scientific Reports)

老視のある40〜60歳の成人30人がトレーニング群に参加し、マスキング条件下でガボール刺激のコントラスト検出を練習しました。1回約30分のセッションを平均約37回、およそ3か月かけて行っています。

著者らは、読書速度を含む複数の近見の指標が向上したと報告しました。一方で、調節・瞳孔径・焦点深度といった目の光学的な測定値には対応する変化がなかったため、著者らはこの変化を光学的ではなく知覚的なものと解釈しています。

この研究には、結果を読むうえで欠かせない限界があります。

  • 小規模な研究で、参加者は無作為に割り付けられていません。
  • 練習なしの対照群は3人だけでした。
  • 参加者は全員、自分がトレーニングを受けていることを知っていました。
  • プロトコルは約30分のセッションを約37回という集中的なもので、数日間に数分ずつというものではありません。
  • 大規模なランダム化試験では確認されていません。
  • 著者の1人は、Ucansi Inc.に関連する資金提供、雇用、株式保有を開示しています。

Jeterら(2010年)

学習は練習した課題に限られることが多く、練習量が増えるほどその傾向が強まると報告しています。ガボール課題が上達しても、日常の見え方が自動的に変わるわけではありません。

💡 重要なポイント

どちらの研究も、ガボール・アイの本を検証したものではありません。また、これらの研究はVisionaryを検証したものではなく、エクササイズの成績は視力を測るものではありません。

研究の詳細と限界は研究のページで、練習によって課題が上達するしくみは知覚学習の解説で説明しています。

ガボールパッチを無料で試す(印刷・ブラウザ)

無料の印刷用シートやブラウザのデモで、ガボールパッチを実際に見てみることができます。

これらのツールのページは英語です。どれも練習用で、視力検査ではありません。

Visionaryアプリについて

Visionaryは、知覚学習の研究に着想を得た、読むための目のエクササイズです。1日数分、小さな文字や淡いコントラストを練習します。ガボールパッチは20種類以上の適応型エクササイズのひとつで、文字や単語のエクササイズと組み合わせて練習します。アプリはiPhoneとiPadに対応し、日本語で利用できます。

Visionaryはウェルネスアプリであり、医療機器ではありません。目の病気の診断・治療・治癒を行うものではなく、メガネや眼科医の代わりにはなりません。視力検査でもありません。

Visionary(iPhone・iPad)

ガボールパッチ、文字、単語など20種類以上の適応型エクササイズを、1日数分。

App Storeでダウンロード

ウェルネスアプリであり、視力検査や治療ではありません。結果は保証されません。

ガボール・アイとガボールパッチのよくある質問

「ガボール・アイ」と「ガボールパッチ」は何が違うのですか?

「ガボール・アイ」は、平松類さんの本が、ガボールパッチを使ったエクササイズにつけた名前です。ガボールパッチそのものは、視覚科学の研究で使われてきたパターンです。

ガボールパッチで視力は変わりますか?

消費者向けアプリで、それが示されたことはありません。ガボールパッチで練習すると、練習した課題は確実に上達します。小規模な実験室研究では近見の測定値への波及も報告されていますが、集中的なプロトコルによるもので、ガボール・アイの本やVisionaryを検証したものではありません。ガボールの練習で目の光学的な状態が変わることはなく、メガネの代わりにもなりません。

Visionaryはガボール・アイの本と関係がありますか?

いいえ。VisionaryはNumentio, LLCのアプリで、平松類さんや出版社とは提携していません。本の内容をアプリにしたものでもありません。

ガボールパッチは無料で試せますか?

はい。無料の印刷用PDFのほか、ガボールパッチ生成ツールや、方位・コントラストのブラウザデモがあります。どれも練習用で、視力検査ではありません。